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'17夏 青春18きっぷで行った旅の記憶

先日、家の机の棚を整理してたらこんなものが発掘されました。

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去年の日付が入った使用済み青春18きっぷ*1です。

旧ブログであったり、Twitterでは書いてきましたが、昨年の8月に青春18きっぷを使って自宅のある東京と実家のある北海道千歳をトータル5日で往復してきました。東京~千歳は往復距離およそ2400km。今のご時世、こんなものを使わずとも成田に行けばLCCが飛んでて、安い時期なら青春18きっぷと同じ値段かつ50分の1の所要時間で千歳に行くことができます。

ではなぜこんなことをしたのか?

私は北海道出身ですが、現在東京で生活しています。となると最低でもお盆と年末年始くらいは実家のある北海道に帰省しないとという気分になるわけです。毎回私は前述のLCCを利用して帰省しており、昨年8月も例に漏れずそれで帰省しようと予約サイトを開いたところ、時期がギリギリだったため全便満席。チケットを取ることができませんでした。

そうなると別の交通手段を考えなければならないのですが、JALANAといった航空会社で帰るとあまりにも金がかかりすぎるし、新幹線と特急を使うのもやはり金額がネックになります。空路陸路がダメなら航路はどうだということで大洗~苫小牧航路を調べると運賃は許容範囲内でしたが予約が取れず。残る手段は高速バスとかになるわけですが、東京から北海道まで行ってくれる高速バスなんて存在するわけがないので、こうなると北海道へ安く行ける交通手段というものがなくなってしまいます。

そこで考えたのが青春18きっぷを使ってノロノロ北海道を目指すという荒業です。所要時間は圧倒的にかかってしまいますが、学生の身分なので使える時間は腐るほどあります。そして何より片道約5600円で北海道まで移動できるというのは魅力的。

というわけで昨年8月2日、大学の試験を全部終えて夏休み突入したところで移動を開始、10日以上実家でのんびりして8月18日に東京へと帰還しました。

この旅の模様は旧ブログであったり、Twitterのモーメントにもまとめたのですが、後述の理由により不完全なものとなってしまっていました。そこでそろそろあの旅から1年経つし、自分自身のあの旅に対する反省、そしてこれから青春18きっぷを使って旅をしたいと思っているけどいまいち旅のイメージが湧かないといった感じの人をわずかながらも地獄に突き落とす手助けできればなという思いで今回この記事を書くことにしました。1年前の記憶をもとに書いていくため不明瞭な部分が所々ありますがそこはご容赦願います。

 

●●目次●●

 

1日目 2017年8月2日 上野(東京都)→新潟(新潟県)

【ルート】上野→高崎→水上→長岡→新潟

列車で北海道を目指すとなるとまず本州最北・青森を目指さなければなりません。東京から青森まで向かうには主に2つのルートがあります。

1つ目が福島・宮城・岩手を通る東北本線ルート。これが一番近道なのですが、途中の盛岡~青森間のIGRいわて銀河鉄道線と青い森鉄道線はJR線ではありません。青い森鉄道線は特例で途中駅で下車しないことを条件に乗車可能ですが、IGRいわて銀河鉄道線はそういった特例がないため、青春18きっぷが利用することができません。大人しく盛岡〜八戸の区間の運賃を払うか新幹線を利用するか*2でここは突破できますが、貧乏性の私はJR線オンリーで向かうことができる次のルートを選択しました。

それが新潟・山形・秋田といった日本海側を通るルートです。遠回りにはなりますが、JR線だけで、しかも頑張れば1日で青森まで到達できる*3「やればできる」といった感じの意外性のあるルートです。

ただし1日で行くとなると始発から終電まで乗り通すハメになるため、それは無理だ*4ということで2日に分けて青森まで行くことにしました。*5

[JR高崎線・高崎行き]上野(14;30)→高崎(16:18)

スタート地点は上野駅。ここから高崎線の列車に乗車しました。大宮あたりまでは東京と変わらない都会的な風景が続いていましたが、そこを過ぎると急に高層建築物が見当たらなくなり気付けば沿線の風景は畑か住宅かという感じになっていました。埼玉県を縦断し終えるとほどなくして高崎駅に到着。

[JR上越線・水上行き]高崎(16:33)→水上(17:38)

次に乗車したのは、上越線水上行きの列車。「上越」という文字からこの日の目的地である新潟県がもう見えてきたように思えました*6。高崎を発車してしばらくは住宅街が車窓から見えていましたが、次第にそれらがまばらになっていき、人が住んでそうな人工建築物がほぼ見当たらなくなってきました。そして徐々に深まる霧。どうやらこの列車、高地へと向かっているようでした。

水上駅がある群馬県みなかみ町には実は新幹線の駅が存在しています。それが上越新幹線上毛高原駅*7。つまりこの地域は高原地帯なわけです。*8乗り換えのために標高491m地点にあるこの駅を降りた時、8月とは思えない寒さに思わず悶絶してしまいました。

[JR上越線・長岡行き]水上(17:49)→長岡(20:02)

ここからは上越線の長岡行きに乗車。ここまでの区間は高校生など地元の人なんだろうなあという人が多く乗っていたのですが、この区間からそういった人は少なくなり、それよりも「あっ、この人も青春18きっぷを使って旅をしてるんだろうな」という見た目の人*9が多くなってきました。実際車掌さんがきっぷの確認に来た時に青春18きっぷを出している人が周りに結構いました。

水上駅を発車すると清水峠を越える長いトンネル*10に突入。車窓の風景と携帯電話の電波とはしばしのお別れ。20分ほど経ってトンネルを抜けるともうそこは新潟県。夕暮れの中見た田園風景はとても綺麗でした*11

が、新潟に入ってからが長かった。この日最後の乗り換え駅である長岡駅になかなか着かない。徐々に日は傾き、すっかり日も暮れ上空に夜空が広がる20時になってやっと長岡に到着しました。

長岡駅に電車が到着する直前、なぜか車内では臨時列車の案内が行われていました。というのもこの日長岡では「長岡花火」という大規模な花火大会が開催されており、それに伴い列車が増発されているようでした。そうなるとさぞ長岡駅は人でごった返しているのだろうと思いましたが、私が到着した時間は花火大会の真っただ中だったらしく駅の中は閑散としていました。なんとか飛んで火にいる夏の虫にはならずには済みました。

[JR信越本線・新潟行き]長岡(20:09)→新潟(21:24)

長岡からは本日の目的地である新潟に向かう信越本線の列車に乗車しました。

もうこの時間になってくると辺りは真っ暗なので車窓を眺めるのは諦め、スマホに予め入れておいた暇つぶし用の動画を見たりして過ごしました。そうこうしているうちに新潟駅に到着。1日目の移動が終了しました。

この日は新潟駅前の自遊空間に宿泊。シャワーが浴びれて、電源も確保できる、ドリンクバーがあるからソフトドリンクとちょっとしたスープは飲み放題、枕と毛布も備え付けてあるし、全面マットのフラットシートを選んだということもあって快適に過ごすことができました。ホテルに泊まるより全然安いので個人的には全然アリ。ただどうしてもブース内が店の照明で明るいのでアイマスクは欲しいかも。金庫があるとはいえブースに鍵がついてないのも不安かもしれないですね。ここは鞄に鍵を付けるなどして自己防衛する必要がありそうです。

 

2日目 2017年8月3日 新潟(新潟県)→青森(青森県)

【ルート】新潟→村上→酒田→秋田→大館→青森

この日は昼頃から移動開始予定だったので、とりあえず午前中は新潟駅周辺を散策することにしました。まず、新潟駅の駅ビルに入っているレストランに向かいました。ここのレストランは同じく駅ビルに入居するホテルの宿泊客の朝食開場となっていたのですが、外部の人も1000円を払えば朝食バイキングを楽しめるということを聞きここを朝食会場に決定。新潟と言えば魚沼産コシヒカリ。この会場にももちろんありました。一口食べた瞬間今までの米の概念というものが物の見事に崩壊。白米はこんなに美味い食い物だったのか!!!!!と叫びそうになりました*12。いやしかし本当に美味い。滅ッッッッッッ茶苦茶美味い。流石日本一の米どころ。他の米とはレベルが違いました。あまりにも新潟米の美味さに感動し朝っぱらからご飯を2杯もおかわりしてしまいました。それだけ感動したということです。

朝食を食べた後、同じビルにある「ぽんしゅ館」という日本酒を中心に新潟の地酒を取り扱うショップへと向かいました。ここだけはどうしても行っておきたかった場所でした。というのもここには「利き酒コーナー」があり、5種類の日本酒を500円で飲み比べできるという情報を掴んでいたからです。午前中から酒をあおるのはいかがなものかと一瞬躊躇いましたが、新潟に来たのに日本酒を飲まないというのはフクアリに行ったのに喜作のソー盛りを食わないレベルの粗相であるため*13、平日の朝っぱらから利き酒にチャレンジすることにしました*14

ツイートにもあるようになんと20歳は300円で5銘柄の利き酒ができることが判明。若者を日本酒沼に引きずり込もうっていう算段らしいです。悪いこと考えますねぇ*15。ここでは店員がおすすめする10銘柄の中から気になった5銘柄を選んで飲み、気に入った2銘柄をお土産として購入しました*16。ここは新潟中の日本酒を扱っていて、各々についての解説もあってそういった知識を深めることもできますし、何より新潟の日本酒は美味いんです。楽しく美味しく楽しめるこの施設、おすすめです。湯沢にもあるらしいので新潟を訪れた際には是非。

[JR白新線・村上行き]新潟(11:43)→村上(12:57)

新潟をひとしきり楽しんだところで移動再開。いよいよ青森を目指します。まずは白新線の列車に乗車。

[JR羽越本線・酒田行き]村上(13:31)→酒田(15:56)

1時間強で村上駅に到着。ここからは酒田行きの列車に乗車します。いよいよ東北地方の地名が見えてきました。30分後に村上駅を発車。そしてしばらくすると……

ついに日本海とまみえました。前日からずっと内陸部の風景しか見れなかったので海が見えた瞬間はちょっと感動をでしたね。ツイートでは水曜どうでしょうの原付東日本ラリーの企画で大泉さんが叫んだセリフを引用していますが、本当に「海だーーーーーーー!!」と叫びたくなるような解放感がありましたね。海には不思議な力がある。

海岸をしばらく走ると、ついに東北・山形県に突入。線路は海岸線を離れ再び田園に戻ります。

新潟の田園風景は「地平の果てまでずっと田んぼが広がっている」という感じでそれもそれで圧倒される光景なんですが、山形の田園風景は新潟のものに加えて背景に山があるんですよね。そういったところで山形の田園風景は新潟のそれより圧倒感を感じたのかもしれません。

そんなこんなで酒田到着。秋田行きの電車に乗り換えます。

[JR羽越本線・秋田行き]酒田(16:30)→秋田(18:19)

この区間では再び日本海とまみえ、時間も夕方ということで水平線に沈んでゆく夕日を眺めることができます。ボックスシートではなくロングシートだったのでゆっくりと見れなかったのが残念。

そして新潟出発から6時間、東京出発から28時間、ついに青森県の手前秋田県に到着しました。

[JR羽越本線快速・大館行き]秋田(18:31)→大館(20:02)

これは前日から感じていたことなんですが、どうしても長時間座りっぱなしになっているせいでケツが痛くなるんですよね。新幹線や特急列車のシートは長時間乗ることを想定してシートが設計されているのでそうなることは少ないのですが、鈍行列車のそれは基本的に短時間の乗車しか想定しないためシートの質があまりよろしくないんですね。特に村上から秋田までの列車はボロい車両のボロいシートにずっと乗っていたため余計に痛くなるんですよね。そんな感じでケツの痛みを抱えながら大館行きの列車に乗車。車窓はもう真っ暗、つまらない時間の到来です。

1時間半でこの日最後の乗換駅である大館に到着。ここまでくると乗客の数も数えるほどしかいません。

次の列車の接続まで時間が1時間以上あったので駅前を散策しようと思ったのですが、コンビニも何もなく*17、とりあえず駅前の喫煙所でタバコを吸い、ハチ公像を眺め、駅の待合室にテレビが置いてあったのでそれを見て*18時間を潰していました。

[JR奥羽本線・青森行き]大館(21:20)→青森(22:50)

 やっと列車が到着し、この日大館駅を発車する最後の列車である青森行きに乗車。弘前を経由し23時少し前に青森駅に到着。とりあえずこの日の鉄道移動を終えました。

さて。青森に着いたはいいものの、ここから北海道に行くためには津軽海峡を越えなければなりません。鉄道で北海道に上陸するには北海道新幹線に乗車すればよく、それが唯一の手段となります。しかし青春18きっぷ1枚では新幹線に乗ることができません。ではどうやって津軽海峡を越えて函館に上陸するか?

まず一つ目の方法は「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券*19」を2300円で購入し、青森から津軽線経由で奥津軽いまべつ駅から北海道新幹線に乗車、木古内駅で下車し道南いさりび鉄道に乗り換えて函館を目指す方法。

もう一つの方法がフェリーを利用するという方法。青森港~函館港間は津軽海峡フェリーが就航しており、一番安い等級ならば2000円程度で函館に上陸することが可能です。青森駅から青森港まで徒歩で向かい、フェリーで函館港へ、上陸後バスと函館市電を乗り継いで函館駅を目指すという方法です。

計画段階では青森駅周辺のネットカフェに宿泊し、翌朝一つ目の方法で函館を目指す予定でした。しかし、この日青森はねぶた祭りの真っただ中。宿どころかネットカフェすら満室で寝床にありつけない可能性がある上に、最終目的地・千歳の到着が深夜になってしまうという難点がありました。その一方でフェリーは鉄路で北海道上陸するのと比べて大して値段は変わらず、かつロスなく*20効率よく移動できるという点でメリットがありました。

そのため今回は二つ目のルートで北海道を目指すことになりました。

節約のために青森駅から青森港まで歩いて行ったのですが、変な方向に歩いてしまい*21道に迷う羽目になり、青森港に着く頃にはもう日付が変わってしまっていました。

 

3日目 2017年8月4日 青森(青森県)→千歳(北海道)

【ルート】青森→函館→長万部倶知安→小樽→千歳

[津軽海峡フェリーブルーマーメイド]青森港FT(2:40)→函館港FT(6:20)

フェリーターミナルでチェックインを済ませると、乗船までまだ2時間以上あったのでとりあえず待合室で休むことに。休むといっても寝てしまえば乗船するためのバスの乗車時間に遅れてしまうかもしれないので寝れず、ぼーっとしながら待合室にあるテレビを見ていました*22

出航約30分前に乗船。船内にはシャワールームがあるので荷物を部屋に置いた後直行。やっとさっぱりして気分が良くなり、夜食のカップヌードルを食ったところで眠くなり*23仮眠をとることにしました。部屋の中は明るいのですが、疲れてるのとアイマスク代わりに顔にタオルを巻いて寝たのでそこまで気になりませんでした。*24

6時少し過ぎに船内のスピーカーから爽やかなBGMと共に下船の案内が流れ出しその音で起床。あっという間にもう下船の時間です。窓から外を見ると懐かしき函館の風景が見えました。いよいよ北海道に上陸です。

津軽海峡フェリーの函館港ターミナル前からは函館バス16系統が通っており、朝7時頃から動き始めます。そのバスで五稜郭まで向かうと市電に乗り換えて函館駅まで向かいました。

[JR函館本線長万部行]函館(8:18)→長万部(11:19)

函館駅を最後に利用したのは函館に住んでいた高校時代。その頃から比べても市電の駅舎が新しくなっていたり、旧ワコービルの跡地に新しい商業施設ができてたり、駅構内の本屋がなくなってセブンイレブンになっていたり、函館駅とその周辺、随分と変わったなあという印象でした。

函館駅のホームにはすでに最初の目的地にである長万部に向かう列車が到着しており、そこそこの混み具合。でしたが無事着席に成功。高校時代、通学で乗り慣れた汽車でさらに北を目指します。

森駅手前の辺りから太平洋が見えてきました。天気があまりよくなかったのが残念。森駅でしばらく停車時間があったので跨線橋から駒ヶ岳のほうを見てみましたが姿を見ることはできず。*25

森から1時間ほどで長万部に到着。次にのる列車の発車時刻が2時間後と長かったので長万部駅周辺を散策することにしました。散々海は見てるけど近づけてはいないよなということでまずは長万部海岸へ。

天気が良くて暑ければいい雰囲気になったんでしょうけど、残念ながら曇天な上に肌寒さを感じる気温。しばらく波打ち際を歩きましたがだんだん空しくなってきたので撤退。その後駅の反対側に向かうと温泉街があるということで日帰り入浴のできる「長万部温泉ホテル」で浸からせてもらうことに。海風で冷えた体が温まり、疲れがちょっとだけ癒えました。そうこうしているうちに倶知安行きの列車の発車の時間となりました。

[JR函館本線倶知安行き]長万部(13:18)→倶知安(14:57)

函館と札幌を結ぶルートは2つあります。ひとつは函館から長万部を経由して室蘭線千歳線を通る海側ルート。特急列車はこのルートを行きます。もう一つが函館から長万部倶知安・小樽を経由して札幌に向かう函館本線の山ルート。今回は山ルートを行くことになりました。正直これといって見どころがないのと、温泉に入り、昼飯*26を食ったお陰でいい感じに眠くなったので車内で爆睡していました。そんなわけで気づいたらもう倶知安に着くといったところでした。

[JR函館本線・小樽行き]倶知安(15:18)→小樽(16:26)

倶知安駅で小樽行きに乗り換え。引き続き内陸部を走り、途中まで順調だったのですが、小樽より先の函館線内で車両故障が起こったらしく、その影響で小樽手前で立ち往生。しばらくして電車が動き出して、その後の列車の乗り換えも問題なくでき事なきを得たのですが、他の列車は運休になったりいろいろと影響を被ってしまったようです。

[JR快速エアポート174号・新千歳空港行き]小樽(17:00)→千歳(18:08)

約15分遅れて小樽駅に到着。ここで往路最後の乗り換え。新千歳空港行の快速エアポートに乗車。こちらも車両故障の影響を被り遅延。しかしなんとか無事千歳駅に到着。往路無事ゴールとなりました。

この往路、電車の中と青森と北海道が寒かったことと函館線の遅延以外はこれといったイレギュラーもなく、わりと楽に目的地にたどり着くことができ、私はこう思いました。

「なんだ、青春18きっぷの旅って案外余裕なもんだな」

……しかしそれが大きな間違いであったことが復路で思い知らされることになるのです。

 

4日目 2017年8月17日 千歳(北海道)→函館(北海道)

【ルート】千歳→苫小牧→東室蘭長万部→函館

札幌ドームでコンサドーレの試合を2試合観戦*27したり、オロロンラインを通って留萌方面にドライブしに行ったり*28と夏の北海道を満喫していよいよ東京に戻る時がやってきました。この日はまず函館を目指します。

[JR千歳線・苫小牧行き]千歳(11:44)→苫小牧(12:08)

往路は倶知安・小樽経由の山側を経由しましたが、復路は苫小牧・室蘭経由の海側ルートを行くことにしました。そのためまずは苫小牧行きの列車に乗車。特に問題なく苫小牧に到着。ここで東室蘭行の列車に乗り換えます。

[JR室蘭本線室蘭行き]苫小牧(12:29)→東室蘭(13:50)

ですがここで初めての事態に遭遇します。今まで乗ってきた列車では必ず座席を確保することができていましたが、ここにきて座席を確保できず、立ち乗りで移動せざるを得なくなってしまったのです。

苫小牧から東室蘭に向かう列車は1両編成。普段ならば地元住民や学生しか利用しないのでこれで事足りるのでしょう。しかしこの時期は18きっぷ旅行者が大挙して押し寄せるシーズン。よっていつも以上に混雑しこのような事態になってしまったのだと思われます。

仕方がないのでデッキに立って乗車することに。この辺りから往路では感じることのできていた「余裕」というものを感じられなくなってきました。白老あたりである程度車内の混雑が緩和されてきたのでボックスシートの一角の座席を確保することができましたが、いかんせん狭めの4人席に4人座ってるもんだからあずましくない。なんとかそれに耐えながら東室蘭までたどり着くことができました。

[JR室蘭本線長万部行き]東室蘭(13:55)→長万部(15:32)

東室蘭長万部行きの列車に接続したのですがその接続時間はわずか5分。急いで乗り換えます。

東室蘭からは2両編成の列車になったのですが、18きっぷ旅行者とみられる人たちがすでに多く乗車しておりまた座れず。仕方なくまた立つことに。立つのも辛いんですが、それよりも辛かったのが近くにいた鉄オタ軍団がでかい声でしゃべっていたこと。旅行者が多く車内全体がそういう雰囲気なんですよね。旅行でテンションが上がるのはわかるけどもう少し弁えてくれないか……というのが正直なところ。この区間は早く長万部に着いてくれと念じながら乗っていました。

そういえばこの区間、この駅を通りました。

「日本一の秘境駅」として名高い小幌駅。周りに民家は一軒も存在せず、接続する道路もないという真の秘境駅。一度訪れてみたいと思っていたのでその念願が叶ってよかったです。流石に停車時間が短かったので下車はしませんでしたが……もし次の機会があれば時間の余裕を作って周辺を散策してみたいかなと思っています。

そしてやっと長万部駅に到着。もうだいぶ満身創痍です。

[JR函館本線・函館行き]長万部(16:15)→函館(19:17)

 40分ほど駅の待合室で待った後、函館行の列車に乗車。ここでは座席に座れたので寝ることに。区間の半分以上を寝て過ごし、辺りがすっかり暗くなった頃に函館に到着。

この後に乗る列車の発車時刻まで2時間程度余裕があったので函館駅前のラッキーピエロで食事をとろうと思ったのですが、すごく混んでいたので方針を変えて五稜郭方面に行くことに。高校時代よくお世話になった本町のラッキーピエロで夕食にしました。

この年の新商品であるパンを一切使わない肉だけで作ったハンバーガー「肉食べようバーガー」、そしてラッキーピエロを代表するメニューの一つである「ラキポテ」をいただきました。美味しかったです。

その後五稜郭界隈を歩き、再び市電に乗車し函館駅まで戻ってきました。

[道南いさりび鉄道線・上磯行き]函館(21:56)→七重浜(22:06)

往路と同様、函館~青森の連絡手段にフェリーを利用することになっていたので、フェリーターミナルに向かうために道南いさりび鉄道線上磯行に乗車しました。

この道南いさりび鉄道線、私が函館に住んでいた頃はまだJRが運行する路線で江差線と呼ばれていました。この路線の沿線に住んでいたので、高校時代、自転車通学ができない冬の期間は毎日この路線のお世話になっていました。フェリーターミナルの最寄り駅*29である七重浜駅は高校時代の自宅の最寄り駅で、片道220円で乗れたはずなんですがやはり3セク化で値上がりしたようで片道300円に値上がりしてました。

とはいえ走っているのは相変わらずボロい列車ですし、減便になったとはいえ基本的に江差線だった頃のダイヤがベースになっているなど変わっていない部分も多く懐かしい気分になりました。

ただ、七重浜駅にあった駅員室が撤去され完全な無人駅になってしまっていたのはちょっと悲しかったです。

駅からフェリーターミナルまでは徒歩で向かいました。フェリー出航2時間前にターミナルに到着。いよいよ北海道に別れを告げます。

 

5日目 2017年8月18日 函館(北海道)→上野(東京都)

【ルート】函館→青森→八戸→盛岡→一ノ関→小牛田→仙台→福島→郡山→新白河→黒磯→上野

[津軽海峡フェリー・ブルードルフィン]函館港FT(0:30)→青森港FT(4:10)

0時30分、青森港に向けてフェリーが出航。私は例によってシャワーを浴びて早々に就寝。朝4時頃に往路と同じように例の爽やかなBGMで起床。荷物をまとめて4時半頃に下船すると外は強い雨が降っていました。

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最初は徒歩で青森駅に向かうことを試みましたがあまりの雨の強さに心が折れ、通りがかりのタクシーを拾って駅まで向かいました。

実は函館でフェリーに乗船する前、翌日青森の天気があまり芳しくないという情報を入手し、津軽海峡フェリー利用者限定の定額タクシーを利用して青森駅に向かうかどうか悩むという場面がありました。結果的に金がもったいないのと結局フェリーが到着してから駅に到着するまでの間には雨は降らない予報になっているということでタクシーは利用しないという判断を下したんですが、完全にそれが裏目に出てしまいました。

青森駅に到着したはいいもののまだ青森駅は開いておらず、雨の中駅前のバスターミナルのバス停の屋根の下で雨宿りをしながら開くのを待ちました。朝5時過ぎになってやっと開いたので改札を通りまずは青い森鉄道線*30の八戸行に乗車。

[青い森鉄道線・八戸行き]青森(5:41)→八戸(7:09)

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始発ということで車内に人はまばらで4人掛けのボックス席を終点八戸まで独占することができてしまいました。快速列車に約1時間半揺られ八戸駅に到着。

さて、ここからが問題です。ここから先東京に向かうには東北新幹線に乗車するかIGRいわて銀河鉄道線に乗車するしかありません。しかし青春18きっぷではこのどちらの電車にも乗ることができません。もちろんそれを忘れて八戸まで来てしまったわけではありません。

実は復路の計画を練っている時点で東北新幹線IGRいわて銀河鉄道線を回避したルートを使って青森から東京まで一日で戻ってくることは不可能なことが判明*3118きっぷの残りが残り1日しかないことから仕方なくこのルートを選択しました。

そこでもう一つの問題、東北新幹線IGRいわて銀河鉄道線のどちらのルートをとるか?18きっぷ旅のプロからしてみればこれはチートに近い裏技だと思われてしまうかもしれませんが、私は東北新幹線で盛岡まで行くというルートを選択しました。

実はこの日の翌日、コンサドーレの試合を等々力競技場で観戦する予定になっており、この日はできるだけ早く東京に戻り、翌朝早めに等々力に行ってシート張りをしたい思いがありました。IGRいわて銀河鉄道線経由のルートをとってしまうと東京着は日付が変わるか変わらないかといった夜遅い時間、東北新幹線を使えば夜7時~8時には東京に戻ることができます。そういう事情から新幹線ルートを選択しました。

[JR新幹線はやぶさ10号・東京行き]八戸(8:11)→盛岡(8:44)

八戸駅前のドトールで朝食をとった後*32東北新幹線に乗車。八戸から盛岡までわずか2駅・33分の乗車、しかし新幹線という文明の利器のありがたさを噛みしめながらの乗車になりました。

このまま乗車して上野まで行ってしまいたいと思いましたがそれはできないので、後ろ髪を引かれる思いで泣く泣く盛岡で下車。再び鈍行列車の旅に戻ります。

[JR東北本線・一ノ関行き]盛岡(9:11)→一ノ関(10:36)

ここからひたすら東北本線を南下、東北地方を代表する鉄道路線ということもあり車内は混雑。前日と同じく立ち乗りが続きました。正直言ってこの辺の記憶が残ってないんですよね。何してたんだろう……

[JR東北本線・仙台行き]一ノ関(10:40)→仙台(12:27)

一ノ関で乗り換え。乗り換え時間わずか4分。いよいよ苦しい旅になってきました。しかし杜の都・仙台を目指します。混雑する電車に揺られ、ちょうどお昼時に仙台に到着。いい時間だったので仙台名物牛タンでも食べようと思った……のですが仙台での乗り換え時間はわずか3分。どう考えても無理なので泣く泣く断念。*33

[JR快速仙台シティラビット4号・福島行き]仙台(12:30)→福島(13:48)

仙台からは快速列車で福島へ。快速電車なだけあって1時間半ほどで福島にたどりつきました。福島では接続時間がある程度あったので、一旦改札を出て福島駅に隣接する駅ビルのお土産コーナーで「萩の月」と「くるみゆべし」を購入。次の列車を待つ間これを食べて昼食替わりにしました。おいしかったです。

[JR東北本線・郡山行き/黒磯行き]福島(14:20)→郡山(15:07/15:30)→黒磯(16:32)

福島からは郡山行の電車に乗車。その郡山で乗り換えを行い夕方にやっと黒磯駅に到着。ここから上りの宇都宮線の列車に乗ってしまえばあとは上野で降りるだけ、ゴールがいよいよ目前に迫ってきました。

[JR宇都宮線通勤快速・上野行き]黒磯(16:39)→上野(19:04)

しかし黒磯から電車に乗ったあと私の体に異変が生じてきました。

黒磯駅で列車に乗ってから東京に近づくに従ってだんだん喉が痛くなってきたんですよね。最初はフェリーや電車の空調で喉が乾燥したのかなと思って大して気に留めていなかったのですが、どんどん痛みがひどくなる一方。さらに体が熱くなってきて頭が回らなくなってきました。

私は不眠と立ち乗りによるストレスフルな旅の中で遂に発病*34してしまったのです。

そうなってくるともうここからは地獄です。早く東京に着いて欲しいのにまだ栃木。そろそろ埼玉に入っただろうと思ったらまだ栃木。そろそろ東京も近いと思ったらまだ埼玉の北のほう。完全に体内時計がぶっ壊れてしまったような状態になってしまいました。

それでもなんとか耐え、夜7時に上野駅到着。やっとこの長かった旅を終えることができました。到着時はさぞ感動するのだろうと思ったのですがもうそれどころではなく早く家に帰って薬を飲んで寝たいということで頭がいっぱいになってしまいました。

結局帰宅後熱を測ると38度まで熱が上がっており、すぐ薬を飲んで寝たものの翌日まで熱は下がらず泣く泣く等々力行きを断念。Twitterモーメントまとめも発熱のことを思い出すだけでも嫌になりまとめず終いとなるという散々な目に遭いました。何はともあれ18きっぷ旅の恐ろしさだったり、辛さだったり、苦しさだったり、そういったものをたっぷり味あわされた復路となりました。

 

教訓

ここからはこの旅を通じて得た教訓的なものを書いていきます。

1.荷物は1つにまとめる。キャリーケースはNG。

地方の駅にはエスカレーターやエレベーターがある駅というものは少なく、乗り換えの際階段しか使えないという駅のほうが圧倒的に多いです。そうなってくるとキャリーケースのような荷物ははっきり言って足枷になってしまいます。接続時間が長い乗り換えだとそこまで影響はないですが今回の例で例えると仙台駅での乗り換えのようなものになってくると効いてきます。車内でもわざわざ網棚に荷物を上げるのも手間がかかりますし、足元に置いとくのも落ち着きませんよね。そんなわけで荷物は背負えるタイプのカバン1つにまとめることを強くお勧めします。しかし機動性が失われれば意味がないのでそこまで大きくないサイズのやつ。旅先でコインランドリーを使えることも多いので夏ならTHE NORTH FACEのボックス型リュックみたいなの1つで十分事は足りると思います。冬だともう少し大きいサイズが必要かも。

2.夏でも長袖は必須。寒さから身を守ろう。

夏の列車の中は冷房がガンガン効いています。特に古い列車に乗るとそれはもう容赦してくれません。さらに北に行けば行くほど気温は下がります。東京と10℃差なんてザラにあります。なのでそこまで厚手のものでなくていいので羽織れる感じの長袖は最低でも1枚持っていくのが望ましいです。

3.普通列車グリーン席・普通列車指定席には課金を躊躇わない

宇都宮線高崎線東海道線などの首都圏から近郊へ向かう普通列車にはグリーン車があることが多いです。また、北海道だと小樽~新千歳空港を結ぶ快速エアポートには「uシート」と呼ばれる快速列車指定席が設定されています。青春18きっぷを利用している時でも、グリーン券・普通列車指定席券を別に購入すればグリーン車に座ることが可能です*35。指定席がある普通列車・快速列車に乗るとき、グリーン車に座るか座らないかで迷った時は絶対に座ることをお勧めします。というのも普通列車のグリーン席というものは地方にはほぼないため、そこでどうしても体力を消耗してしまいます。なのでそこに備えて体力を温存するという意味でも確実に質のいいシートに座れるグリーン車・指定席を利用するという手を強くお勧めします。*36

あとは他の交通手段との接続で長距離の徒歩が伴う移動ならタクシー代もケチらないほうがいいです。徒歩30分程度でもタクシーを使うのが吉。

4.電源確保には細心の注意を

旅行中、スマホの電源の確保というのは非常に重要な問題になります。今やスマホは時刻表替わりにもなり、ガイドブック替わりにも、カメラ替わりにも、財布にもなってしまうアイテム。スマホの充電が切れたら大変なことになってしまいます。なのでモバイルバッテリーは必須アイテムです。いくらモバイルバッテリーがあるとはいえモバイルバッテリーの容量にも限りはありますから、移動中に電源を使いすぎない努力は必要ですね。また、宿泊先でモバイルバッテリー・スマートフォンの充電を忘れずに。ただしコンビニなどの施設から無断で電源をとる行為は犯罪なので絶対にやめましょう。

 

いかがだったでしょうか。この旅から1年以上が経過してから書いた記事になるため、どうしても薄味になってしまった感が否めません。もっと早い段階でこの旅の総括ができていればよかったなと後悔しています。

ただ、この夏という季節はある程度身軽に旅をできる季節ですし、学生ならば自由に旅ができる時期です。もちろん苦しい旅ではありますが、新幹線や飛行機の旅では見つけられないものが見つけられることが多い旅です。もし青春18きっぷを使って旅をしようかなと思う人がいれば、是非チャレンジしてみて欲しいです。その際は、しっかり計画を立てて無理のない旅を。

 

※2018年7月16日初版投稿、2018年7月26日一部加筆・修正。2018年8月5日一部加筆・修正。

 

*1:日本全国のJR線普通・快速列車が5日間乗り放題になるきっぷ。発売額11850円。

*2:仙台から仙山線、盛岡から花輪線に乗ることでも回避可能ですが東京からだと1日での青森到着は不可能。

*3:逆の青森→新潟→東京は接続の関係で最短でも2日かかってしまいます

*4:朝に超弱いのと長時間乗車は流石にキツイので

*5:本来の出発予定日であった8月3日の朝に上越線が運転見合わせになったのでこの判断は結果的に大正解でした

*6:実際は新潟県は割とすぐだったけど新潟駅までは滅茶苦茶かかった。新潟はでかい。

*7:水上駅とはバスで連絡しているようですがアクセスは良くないみたいです。

*8:水上スキー場とかありますもんね

*9:要はThe 鉄ヲタみないな人たち

*10:川端康成『雪国』に出てくるトンネルはこのトンネルがモデルだそうです

*11:画像がOnedriveにバックアップされてなくて残っていないため割愛。写真は撮ったんだけどなあ

*12:こらえた

*13:例えがわかりづらい

*14:社会不適合者

*15:沼にどっぷりと浸かりながら

*16:何を買ったか忘れた

*17:駅にNewDaysがあったけど7時くらいで営業終わってた

*18:ケンミンショーやってた

*19:18きっぷ旅行者が北海道新幹線奥津軽いまべつ木古内区間を走る列車+道南いさりび鉄道木古内五稜郭区間を走る列車に乗車できるようになる券

*20:移動しながらシャワーを浴びれて寝床を確保できる

*21:Googleマップのナビに従って歩いたら夜間封鎖の連絡橋に通された

*22:その日はちょうど新内閣の発足日だったらしく閣僚会見をやってました。つまんなかった。

*23:こんなんだから太る

*24:床が硬いので寝心地は悪かった

*25:復路も森で同じようなシチュエーションになったのでリベンジしたけど同じような天気でまた見れず。無念

*26:長万部名物かなやのかにめしをいただきました

*27:マリノス戦と甲府

*28:増毛で海老食ったりしました

*29:といっても20分は歩く

*30:第3セクター運営の路線ですが、八戸へ行くために通過する時に限り青春18きっぷの利用が可能

*31:Yahoo乗り換え検索調べ

*32:ほかにもっとなんかあっただろ

*33:牛タンはこの年の年末に仙台を訪れた時に食べれました。リベンジ成功

*34:ただの熱だけどな

*35:一部例外あり

*36:昨年末に青春18きっぷは使わずに仙台まで普通列車で行った際に上野~宇都宮はグリーン車を利用したのですが非常に快適でした。この手はかなり有効